1 えん罪事件の端緒
兵庫県姫路市で強盗冤罪事件が発生しています。
2001年6月19日、午後3時ころ、姫路市内の花田郵便局に、目出し帽をかぶった2人組の強盗が入り、約2200万円が奪取されました。犯人らは、白い日産シルビアに乗って逃走しましたが、郵便局から約1キロメートル離れた倉庫からほぼ全額の金員が発見されました。
この倉庫を借りていたパーマー・ジャスティス・ジュニアがその日のうちに逮捕されました。ジャスティスは、付近にある皮革工場で皮革工として働く一方、この倉庫を借りて自動車等の部品解体業を営んでいます。
6月21日、デーブ・オモ(自称)が、弁護士とともに姫路警察に出頭して自首しました。ジャスティスとデーブ・オモの事件は、現在、神戸地方裁判所姫路支部で審理されています。
2 刑事手続の推移
デーブ・オモは姫路警察に自首した際、今回の事件を犯したのはオースティンと自分であり、ジャスティスは今回の事件には全く関与していないことを警察に告げました。
ところが、警察は、デーブ・オモとジャスティスが強盗犯人であるとして、ジャスティスを釈放せず、逮捕拘留されたまま、刑事裁判にかけられることになりました。以来、ジャスティスとデーブ・オモの身柄拘束は、10ヶ月以上に及び、この間、彼らが面会できるのは、弁護人のみで、家族との面会さえ許されていません。
3 えん罪事件の実態
捜査当局および検察側は、オースティンという人物が実在せず、ジャスティスがオースティンに他ならないなどと主張しています。たしかに、郵便局で奪った金員がジャスティスが借りている倉庫から発見されたことは、ジャスティスが疑われる大きな根拠となっています。
しかし、実際に郵便局で事件に関与したデーブ・オモ自身が、共犯者はジャスティスでなくオースティンであると述べていますし、ジャスティスの経営は順調でしたので、あえて本件のような犯罪を犯さなければならない理由もありません。
実は、今回の事件の背景には、組織だった策略が巡らされており、ジャスティスは、そのワナにはまったとしか考えられません。
4 仕組まれたワナ
ジャスティスは、裁判の被告人質問の中で次の事実を明らかにしました。
ジャスティスは、約2年前より、日本のヤクザから、麻薬や覚せい剤の密売人となることを依頼され、これを断ると、倉庫を密売の場所として提供することを強要され、もしこの要請を断ると家族に被害が及ぶと脅迫されました。ジャスティスは、こうした脅迫を断り続けましたが、家族を危険から守るために、毎月数万円の金員をやむなく支払ってきました。
それにもかかわらず、日本のヤクザからの脅迫は続きました。この日本のヤクザを紹介したのが、オースティンでした。オースティンは、どうにも言うことを聞かないジャスティスを陥れるために、デーブ・オモに郵便局強盗を提案し、奪った金をジャスティスが借りていた倉庫に隠すことで、ジャスティスを強盗犯人に仕立てたのです。
5 警察の不審な対応
デーブ・オモは、郵便局内で目出し帽をぬぎ、先に局から出てきました。その後でオースティンは、局から出てきましたがオースティンも局内で目出し帽をぬいだ様子です。
郵便局内には、ビデオカメラがあり、デーブ・オモが目出し帽をぬいだところは録画されていたにもかかわらず、オースティンがぬいだところは、警察が「あやまって」消去されてしまいました。よって、郵便局内で、オースティンのビデオに現れていません。
真犯人をつきとめるほとんど唯一の証拠であるビデオが消去されたということ自体、警察に何らかの「作為」があることを物語っています。
6 新たに判明した新しい証拠
このように、オースティンの存在を証明する証拠はありませんでした。
ところが、ジャスティスは、オースティンがジャスティスの車を使っていた際、スピードオーバーで検挙されていることを思い出しました。ジャスティスは、捜査段階において、この事件のことを聞かされた際、オースティンからの脅迫を恐れて、写真を撮られている運転者が自分であることを供述しました。しかし、この写真の主こそオースティンであり、オースティンの存在を証明する唯一の証拠が現れたのです。弁護人が、写真の原本を提出するよう求めたにもかかわらず、検察は、他の事件の証拠だからという形式的な理由から、写真の原本の提出を拒んでいます。
7 まとめ
以上が、本件事件の真相です。
今後は、デーブ・オモをジャスティスの事件の証人として出廷させ、ジャスティスが関わっていないことを証言してもらうとともに、上述の写真の証拠開示を求め、科学的分析のうえ、オースティンの存在とジャスティスの無罪を立証していく予定です。
警察や検察の封建的対応から、ジャスティスの無実を証明するためには、支援者の皆さまのご協力が不可欠です。日本の司法制度が信頼に足るものであることを明らかにするためにも、ジャスティスの無罪の証明のため、ご協力いただければ幸いです。お問合せは、支援者の会「ジャスティス・フォー・ジャスティス」(email:cai92740@pop17.odn.ne.jp)までお願い致します。